アンチエイジング

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目次

“アンチエイジング”とは

 抗加齢医学(アンチエイジング医学Anti-Aging Medicine)とは、加齢という生物学的プロセスに介入し、病的な加齢に伴い増加する認知症、動脈硬化、がん、といった病気・病態を抑制し、心身ともに活動的で元気な長寿を享受することをめざす基礎および臨床医学です。

 元気な長寿というのは、単に寿命を延長することではなく長寿の質を問題にしています。
ヒト(を含むすべての生物)は受精卵から生理的加齢(広義のエイジングaging)を続けるわけですが、たとえ何らかの病気を持っていても肉体的にも精神的にも個人として全体的に“元気であり”バランスのとれた状態に保たれていることが重要であると考えるのです。加齢と称し老化と言わないのは、一般に老化というと高齢者に限定されるイメージがありますが、実際には狭義のエイジング(年齢を重ねることによる機能低下)はヒトの成長が一応終了した20歳代後半からすでに始まっているので、アンチエイジングは少なくとも中年以降のすべてのヒトに関わる問題であることを意識して頂きたいからだと思います。

 アンチエイジングは不老長寿や人工的なとってつけたような若さのみをめざすものではありません(場合によってはそれも必要なことがあるかもしれませんが)。残念ながらヒトは誰しも老いることから逃れられません。しかし、現代人の多くは不適切な生活や環境のために実年齢より生物学的年齢が先行しています。アンチエイジングがめざすのは、そのズレを修正しそのヒトがそのひとらしく生き生きと年輪を重ねることです。アンチエイジングには必ずしも特殊な手術や高額な薬剤やサプリメントは必要ありません。誰もが日常生活の中で実践できるチョットした工夫とそれを継続する粘り強さがあればいいのです。ただし、ただむやみに頑張ればいいというものではありません。そこには正しい抗加齢医学の理解と知識が欠かせません。

 抗加齢医学は最近とくに注目を集める新しい学問領域です。大昔から、ヒトは不老長寿の秘薬を求め永遠に若くて美しくあり続けたいと願ってきたのですから、当然、いわゆるアンチエイジングに興味があったわけですが科学的議論ができるには時期尚早でした。ところが、この30年間で医学・生物学がものすごく進歩し、エイジングの生物学的意味が徐々にわかりかけて来たのです。加齢に伴い増加することが疫学的に以前から知られていたがんや動脈硬化などのいわゆる生活習慣病が、なぜ加齢により増加するのか?その仕組みが徐々にわかって来ると、今度はそれを未然に予防したり何とか治療しようという考えが当然出てきます。それが抗加齢医学すなわちアンチエイジングなのです。

 皆さんもすでにお気づきのように、これは内科とか外科とか皮膚科とか眼科とかといった小さな分野で収まる話ではありません。したがって、アンチエイジングは非常に学際的な(多くの異なる分野にまたがる)領域であり、その思考や最新の知識と技術を習得し日々の臨床場面で実践していくのは並大抵のことではありませんが、医師として非常にやりがいのある仕事であり、むしろ色々な制約に縛られることの少ないクリニックの開業医に向いている領域でもあると考えています。私も日本抗加齢医学会専門医日本抗加齢医学会ホームページ)として必死になってアンチエイジングと格闘しながら、その成果を日常診療生かせるよう努力して行きます。皆さん、一緒にアンチエイジングを楽しみながら人生を豊かにしましょう。

TEL:06-6831-3916